タイルの歴史

タイルの施工方法には主に下記の方法があります

【乾式工法】

引掛け工法 引掛け工法
専用ベースボードの凸部にタイルの裏側の凹部に引っ掛け、接着剤で固定する
【特徴】
大幅な工期短縮可能。一般住宅のみならず、高さを要求しない建物外壁にも施工されている
接着剤張り 接着剤張り工法
窯業系サイディングを下地として専用接着剤で直接タイルを張っていく
【特徴】
接着剤の進歩により仕上がりも美しく、耐震性などの強度も充分に備えている
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【湿式工法】

手張り工法

文字通りタイルを1枚づつ張って施工する方法  内・外装、床に使用される方法
積上げ法 積上げ張り法
下から上に向かって一段ずつ張付ける
【長所】下地精度をあまり必要としない。ばらつきの少ない良好な接着力がえられる。モルタルの効果時による収縮の影響が少ない
【短所】白華が生じやすい。外壁には不向き。タイル工の熟練経験必要。施工能率悪い
【適応可能タイル】100mm角以上の内装タイル(外壁タイル張りは不向き)
改良積上げ法 改良積上げ法
下から上に向かって一段ずつ張付ける
【長所】下地精度を上げて、ばらつきの少ない高い接着力がえられる
【短所】タイル工の熟練経験必要。施工能率悪い
【適応可能タイル】外壁の小口平から四丁掛
圧着張り 圧着張り法
下地に張付けモルタルを塗り、そこにタイルを張り付ける
【長所】施工能率が良く、接着力、白華防止効果が良好
【短所】張付けモルタルの塗り置きが長くなり接着力低下に注意。押さえが不十分だと剥離の原因になる
【適応可能タイル】外装:二丁掛以下、 内装:36角以下のユニットタイルか200mm以下のタイル
改良圧着張り 改良圧着張り法
圧着張りで、タイルにも張付けモルタルを塗る
【長所】圧着張りと改良積上げ張りの長所を生かし、安全性が高い
【短所】モルタルを躯体とタイルに塗る為、多めに用意する必要あり。
【適応可能タイル】広い面積での外装で、四丁掛程度まで
密着張り 密着張り法
下地に張付けモルタルを塗り、そこにタイルをタイル張り用振動工具を用いて張付ける
【長所】外装タイルの施工法として主流。目地部も同時に仕上げることができ、施工能率が良い。塗り目地できないタイルには効果的
【短所】張付けモルタルの塗り厚が不足したり、タイル押さえが不十分だと剥離の原因になる
【適応可能タイル】小口平~四丁掛
モザイクタイル モザイクタイル張り法
紙張りされたモザイクタイルを張る
【長所】モザイクタイルの従来からの施工方法。施工能率が良い
【短所】張付けモルタルが薄い為、完全硬化できなかったり、塗り置きが長くなり接着力が低下にも注意
【適応可能タイル】モザイクタイル
マスク張り法 マスク張り法
目地部分を隠したマスクでタイルに張付けモルタルを塗り、張付ける
【長所】張付けの熟練を要さない。モザイクタイル張りより接着力が高い
【短所】下地精度がそのまま影響するので、念入りな下地づくりが必要
【適応可能タイル】50角、50角2丁モザイクタイル。100mm角以下のユニットタイル
床張り法 一般床タイル張り法
コンクリート面に敷きモルタルを敷き、タイルを張る。(200角以上は1枚ごとにセメントペースト必要)
【長所】施工面積の比較的狭い床面に適してる
【短所】タイルのたたき込みが不十分だと剥離の原因になる
【適応可能タイル】床タイルとモザイクタイル
床圧着張り法 床圧着張り法
下地モルタルの上に張付けモルタルを塗って、タイルを張る
【長所】施工面積の比較的広い床面に適してる
【短所】張付けモルタルの塗り置きが長くなり接着力低下に注意
【適応可能タイル】200mm未満の床タイルとモザイクタイル
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先付け工法

    躯体が打ち終わる前にタイルを張付ける方法。利点としては
  • タイルの接着が確実
  • 白華*の発生が防止できる
  • 工程の短縮ができる
  • 工程の簡略化、職種の減少がはかれる
*白華現象:モルタルやコンクリートの遊離した水分などがタイル表面に白く残る現象
・形枠先付け工法
建築現場でタイル又はタイルユニットを外型枠の内側に前もって固定し、コンクリート打設と同時にタイルを張り上げる工法 主として外装タイル
タイルシート法 タイルシート法
タイルをユニットにし、それをコンクリートに打設。最後に枠をはずす張り方
【長所】タイルの配列固定の能率が高い
【短所】建物の形状によってはユニットの種類が多くなり、不経済な場合あり
【適応可能タイル】50角~二丁掛
目地ます法 目地ます法
型枠に目地ますをつけてこれにタイルをはめ込み、コンクリートに打設
【長所】配列に特殊技術必要としない。目地の通り具合、形状、仕上がり良好
【短所】1枚1枚タイルをはめ込む為作業性は若干劣る。目地ますとタイル寸法が合ってないとタイル表面にセメントが付着する場合あり
【適応可能タイル】小口平~四丁掛
桟木法 桟木法
型枠に棧木を打付けこれにタイルを配列し、仮止めしてコンクリートを打ち込む
【長所】ユニット化などの二次加工費が不要、残材も出ない
【短所】標準形状のタイルでは手間がかかりコスト高い
【適応可能タイル】特殊形状の大形タイル向き
・PC板先付け工法・オムニア板先付け工法
型枠にタイルを並べ、コンクリートを流し込み、タイルの張りあがったPC板を作る工法。高層ビルに使われることが多い
タイルシート法 タイルシート法
ユニット化されたタイルを型枠ベットに両面テープ、糊などで固定し、コンクリート打ちする
【長所】タイル配列の作業性が良い
【短所】ユニットの種類が多いと、作業能率低下、高コストとなる
【適応可能タイル】50角、50角2丁程度のモザイクタイル
タイル単体法 タイル単体法
目地マスの付いた型枠にタイルを1枚づつはめ込みコンクリートに打設
【長所】目地の通り、形状仕上がり面の信頼性高い
【短所】施工能率タイルシート法より劣る
【適応可能タイル】小口平~四丁掛
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パネル工法

押し出しパネル 押出成形セメント板タイルパネル法
押出成形したセメントの板に工場でタイルを張り、現場で躯体に取り付ける
【特徴】
タイルの強度、精度ともに優れ、現場でタイル張り工程省くことにより、トンネル内や地下にも有効
ALC工法 ALCタイルパネル法
ALC板(軽量気泡コンクリート板)に工場で張付り、現場で躯体に取り付ける
【特徴】
タイルの強度、精度ともに優れ、現場でタイル張り工程省くことにより、トンネル内や地下にも有効
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